Netflix韓国ドラマ『恋するムービー』最終回まで全10話ネタバレ解説。最終回まで視聴した感想レビューも!

『恋するムービー』最終回まで全話ネタバレ解説
1話ネタバレ
9歳のコ・ギョムの目標はこの世の映画をすべて見尽くすことだった。叔父・サンシクのレンタルビデオ屋の2階に兄・ジュンと一緒に住んでいた。両親はいない。ギョムはビデオ屋の作品をタダで借りて毎日映画を見ていた。
ギョム(チェ・ウシク)は高校の頃には、親友のホン・シジュン(イ・ジュニョン)とその彼女ソン・ジュア(チョン・ソニ)の前で俳優を目指すと宣言。
シジュンは作曲家志望。ジュアはシジュンに影響されて脚本家を志すことにした。
ギョムは大学に進学するが、叔父・サンシクがレンタルビデオ屋を畳むと言ったので大学を辞めてビデオを全て買い取った。
現在。26歳になったギョムは演技の才能が壊滅的になかったが、マ監督に気に入られて彼の新作『富貴栄華』にエキストラとして参加することが決まった。そこで助監督のキム・ムビ(パク・ボヨン)に一目惚れ。名前がムビ(ムービー)だったところに運命を感じた。
ギョムは人気者でマ監督や他のスタッフに好かれていた。
ムビは積極的に話しかけてくるギョムをウザく思ったが、撮影後に一緒にトウモロコシを食べるなど仲を深めていく。
映画のクランクアップ後の打ち上げで、ムビは「大切な人はいつもいなくなる」と言った。ギョムは「秘密を話したら好きになってくれる?」と言った。
ムビはギョムにキスをする。
しかしその後、ギョムはいなくなった。
2話ネタバレ
ムビの過去:ムビは父・ドンフンに似て優しい子だった。捨て犬を拾って育てるが死なれて涙を流す。近所でいじめられている病弱な少年・ジョンフを助けるが、向かいの家に住んでいた彼は何も言わずに引っ越してしまった。
映画の仕事で忙しかった父がなかなか一緒に遊んでくれる時間を作ってくれなかったのでムビはひねくれてしまった。精肉店を営んでいる母との仲は悪くないが本音で話せない。
ムビは父の死後、彼が撮っていた自分の幼少期の映像を見て映画の仕事を志すようになる。
マ監督のもとで働いていたときにギョムと出会い恋に落ちた。しかしギョムも他の人と同じように自分の前からいなくなってしまった。
ギョムがいなくなった理由:ギョムの兄・ジュンが交通事故で川に車ごと突っ込み、意識不明の重体になってしまった。ギョムは四六時中ベッドにつきっきりだった。シジュンも見舞いにくる。やがて兄・ジュンが目を覚ます。しかし事故の後遺症で体に麻痺が残っていたため、ギョムは一生懸命に介護をした。工事現場でバイトをしながら、映画のレビューを寄稿してお金を得ていた。
ビデオ屋を閉店したサンシクはVide Barという名のバーを経営。シジュンはそこでバイトをしていたが、交際7周年記念でジュアにふられる。
それから5年後:ムビは映画監督になり『Why So Serious?』という作品を試写で上映する。
上映後に1人の男性が手を挙げ「沈鬱な描写があるけどこれは恋愛映画ですか?」と質問してきた。ギョムだった。
兄が回復してきて自由に動けるようになったギョムはマ監督と再会する。そして2人でチュ・ヒヨン監督の回顧展に出席。ギョムはそこでもムビとばったり会う。ムビの師匠がヒヨン監督なのだ。
ムビは帰りに車の鍵を落としギョムに拾ってもらう。ギョムに急に姿を消した理由を聞いても何も答えない。ムビは「映画監督と評論家は敵同士!」と言い放った。
ムビは隣に引っ越してきた人物を見て驚く、ギョムと車椅子の男性(兄のジュン)だった。
3話ネタバレ
兄のジュンは、「庭の白い壁に映画を写せる(ニューシネマパラダイスみたいに)からこの家にした」とギョムに話す。ギョムのことを考えて家を決めたのだ。
ムビは隣の家のギョムを睨みつけ、なるべく会わないようにしようと考える。しかしバスやランニングで2人は不思議とタイミングが合い、何度も会うはめに。
幼い頃に引っ越したいじめられっ子で病弱のジョンフがムビの前に現れた。アメリカに渡って手術をしてすっかり良くなったらしい。
シジュンは映画館でジュアが脚本した映画を見ようかどうか迷う。するとそこにジュアがやってきた2人はカフェで話をする。シジュンはジュアが自分を捨てたことに怒っていた。
ギョムはマ監督にインタビューをする。マ監督はギョムが評論家になっていると知って驚いた。
バーで飲んでいたムビはカウンターにいたジュアと意気投合する。2人は職業を偽った。
翌日、ムビは「メロディー」という脚本を気に入ったと担当に連絡。脚本家と会ってみると昨日飲んだジュアだった。
ジュアは「メロディーは元カレ(シジュン)との出来事を書いたものだから使って欲しくない」と言う。しかしムビはこれがいいと言って映画化が決まった。
ギョムは家路でムビとばったり会いそうになり、タイミングをずらして後ろを歩く。しかし警察に怪しまれて連行されてしまった。ムビが交番に来て釈明してくれた。
ギョムは5年前に去ったことについて「ごめんなさい」と謝った。家に帰ると謝罪の印として庭で映画『月世界旅行』(1902年/映画史初期の作品)を流す。ムビは自分の家のベランダからその映画を眺めた。
4話ネタバレ
ギョムは車で両親の墓参りに行った。今日が命日だった。兄・ジュンは毎年命日に用事を作って墓参りに来ようとしない。
ギョムの評論が人気なので編集長がメディアの露出を増やす。映画の番組やラジオで鋭い批評を説いたギョムは次第に有名になっていく。
ジュアはムビに、映画「メロディー」の音楽担当を知り合いのシジュンにしたいと申し出る。
シジュンはジュアの申し出を断ろうとしたが、チャンスだと思って渋々受けることにした。
ギョムに新作を酷評されてたク・ヨンシクが自殺未遂を起こす。ギョムは驚いて病院へ駆けつけたが家族に帰れと言われる。ギョムはメディアから大バッシングを受けた。
ヨンシクは自殺未遂でなく酒の後に薬を飲んだだけだとわかるも、評論家・ギョムへの批判は消えなかった。
ギョムはヨンシクの病院に通った。ムビもお見舞いにくる。ヨンシクはムビの父・ドンフンと旧知の中だったのだ。
夜になり、ギョムは病院のロビーでムビに「僕は君をまた好きになる」と告白した。
5話ネタバレ
ムビは病院で不意に告白してきたギョムに蹴りを食らわした。
マ監督はギョムを飲みの席に誘い、敵対していたキム・ヨンウ監督と仲直りさせる。
ギョムは酔っ払って夜にムビの家の門にぶら下がるが、ムビに帰れ!と怒られた。
ジュンは歩いていて松葉杖がマンホールにハマったところをムビに助けられる。ムビの母親もよく助けてくれる。
ムビの父が開催していた地域の映画イベントが久しぶりに開催されることになり、父の知り合いがムビの映画を流したいと言った。
ジョンフから映画イベントの情報を聞いたギョムはスタッフとして働いた。イベントでは夜に公園に巨大スクリーンを出し、みんなでご飯を食べながら映画を見る。
ギョムはムビと映画を見ながら「今も好きだ」と言って抱きしめる。
いっぽう、ジュアから映画の楽曲制作の進み具合を聞かれたシジュンは瞳を潤ませながら「気持ちを追いつかせる時間をくれ」と言った。
6話ネタバレ
ムビは母にギョムのことが好きだと気づかれてしまう。
ギョムはジュアが脚本を担当した映画『2つの季節』を観て、「これはお前とジュアの話だ」とシジュンに話した。
ギョムはムビをピザ屋に誘う。そして偶然を装って焼肉屋やコンビニでムビと会った。
ジュアはシジュンが作った音楽を聴きにスタジオにくる。ユリムという女性ボーカルがいたのが気になった。シジュンの彼女か?
ジュアはシジュンの音楽を聞き、ボーカルは男性にした方がいいと提案。シジュンは自分で歌うことにした。スタジオの扉が壊れていたため、ジュアとシジュンは狭い部屋に閉じ込められる。ギョムがやってきて修理業者を呼びなんとかドアを開けることができた。
ギョムは兄・ジュンが赤信号で道を渡っていこうとするのを見つけて焦って止める。家に帰ったギョムはジュンから「合併症の恐れがあると医者に言われた」と聞かされて驚く。
ムビはたこ焼き屋に来ると言っていたギョムを待っていたが、彼はこなかった。
翌日、ムビはギョムをドライブに誘い、好きよと言ってキスをする。2人は再び交際することにした。
7話ネタバレ
ジュアはシジュンに、付き合っていた頃は趣味を合わせていた…と本音を話した。
ジュンの過去:20歳の頃に両親が他界。ジュンは歳の離れた9歳の弟・ギョムを育てる決心をし、毎日工場で働く日々を送った。辛い時もあったがギョムの成長が自分の幸せでもあった。
ジュンはみんなでバーベキューをしたり、ハリウッドに旅行しようと言うなどらしくない行動をするようになる。ギョムはジュンが自分のために最後の思い出を作ろうとしていることに気づき、僕を気遣うような生き方はやめてくれと怒った。
そして5年前の事故は本当は自殺ではなかったのでは?と暗にたずねた。ジュンは黙り込む。そして今も生きたいと思っていると泣いた。
ジュンは体調を崩して入院する。
ギョムはジュンが残したノートを読む。俺はお前(ギョム)を選んだ。お前が俺を支えてくれたと書いてあった。
ジュンは退院できず病院で死亡。ギョムは葬式で喪失感のあまり虚無の表情を浮かべていた。
8話ネタバレ
ムビはギョムが兄・ジュンの死のあとで平静を装っていることに違和感を覚える。本当は苦しんでいるのだろう。
シジュンはギョムを直接慰められずに、ギョムの車に食べ物など必要なものを置いては会わずに帰った。
ムビはギョムが家に戻らず車で寝泊まりしていると気づく。夜になるとギョムが車の中でぼーっとしていた。ギョムは、家で1人なのが辛い。僕は壊れたみたい…と話す。
ムビはギョムを家に引っ張り、しばらく一緒に住むと言った。
翌日、ムビがギョムの家に戻ると誰もいない。またギョムが失踪した?と思ったが、ギョムがロウソクをもって現れたのでほっとする。支払いをしていなかったので電気を止められたとギョムが笑う。
ムビは、独りじゃない。私があなたを愛している!と言ってギョムを抱きしめた。2人はキスをする。
ムビは父と恋愛映画を観た思い出が心地よいために自分も恋愛映画を撮ろうと思ったのかもしれないと考える。
ジュアはシジュンが働くバーにやってくる。シジュンは、俺たちは終わったのか?それとも戻る途中なのか?と聞いた。
9話ネタバレ
ギョムはシジュンのバーへ行き、兄のジュンがよくウイスキーを飲んでいたと初めて知る。
シジュンはジュアに3回デートをしてみよう。チャンスをくれと提案した。2人は楽しくデートをする。
ムビはスポンサーから映画に金を出せないと言われる。ムビはマ監督に相談した。マ監督は、諦めないで新しいスポンサーを見つけるなり何なりしろとアドバイスをする。
シジュンは映画制作が流れそうだと聞き、もう音楽を辞めるとジュアに話した。2人は大喧嘩をする。ジュアがスタジオから出て行った。シジュンが追いかけて、俺はまだ別れたあの日にいる…と言ってハグをした。
ムビはギョムとドライブをし、私が父を死なせたと告白。幼い頃から映画制作に明け暮れている父に構ってもらえずにひねくれ、高校の頃の誕生日に私が大切なら映画の仕事を中断して帰ってきて!と電話で叫んだ。父は帰ってこようとしたが、その途中で事故で死んでしまったのだ。
最終回10話ネタバレ
ギョムは車の中でムビに、兄のジュンが5年前に自分で死のうとしたことに気づかないフリをしたと告白する。ムビは私たち2人ともひどいねと言った。
ギョムがジュンの服を整理しているとタバコが出てきた。兄がタバコを吸っていることに気づかなかった。試しに吸ってみると、ジュンと会話をしているような気持ちになった。ジュンの幻影に向かって「僕は大丈夫だから」と言った。
シジュンはバーでサンシク(ギョムの叔父)に、自分とジュアが付き合ってた頃どう見えたか尋ねる。サンシクはジュアは推しかつをしているようだった。2人は最高のカップルだったと話す。
ムビは資金難に陥った映画のことをどうしようか悩んでいた。母があなたの映画は父さんのように温かい。私が母として愛情をうまく伝えられなくてごめんなさいと言った。ムビは私がひねくれていたと涙を流す。
シジュンはジュアにケジメをつけたいと話す。完全に別れたいが後悔するだろうと泣いた。ジュアは幸せだったと言ってシジュンにキスをする。2人は別れた。
ムビはジュアと一緒に新らしいスポンサーを探すことにした。
ギョムはジョンフと一緒に家にあるビデオを売り、ムビの映画の資金の足しにしようとする。
1年6か月後。ムビの映画『メロディー』はなんとか制作され、上映された。興行収入こそ悪かったが、芸術的な側面があり映画好きに支持された。
映画『メロディー』の音楽がヒットし、サントラが発売される。シジュンは一躍売れっ子作曲家になった。ジュアは店でシジュンのレコードを聴いていた。シジュンはレコード店にいるジュアを見かけるが、ドアを開けずに去っていく。
ギョムはムビに「映画でなく現実を知りたい」と告白した。映画を見るのをやめて就職活動を始める。
ギョムはムビと母、ジョンフ、マ監督を呼んでみんなで焼肉をした。
ギョムはときどきムビの撮影現場に顔を出した。2人は映画館の前でキスをする。
ドラマ『恋するムービー』終わり
『恋するムービー』最終回まで視聴した感想
主人公の兄・ジュンが死ぬ展開とか彼の人生とか切なすぎたし、シジュンとジュアが別れを選択する最後にも感動した。
全編にわたってセリフがすごく良くて、わりとハイコンテクストな作品(行間を読むことが必要)だった。
1度終わらせた恋愛の2度目というテーマは脚本家とチェ・ウシクが前回タッグを組んだ『その年、私たちは』にそっくり。
個人的には『その年、私たちは』の方が好きだった。
『恋するムービー』は、ヒロイン・ムビが父が自分を愛してくれないと思い込んでひねくれるなど、より一般的なテーマだった印象。ムビのこの悩みは共感を呼ぶ一方で、あまりにも普通すぎたとも思う。
ギョムについても、5年前にムビのもとから去ったのは、兄の事故、そして自分が兄の人生を犠牲にして生きていたという葛藤があったからだと思うけど、突然いなくならなくてもよかったのでは?と少しモヤっとしてしまった。
あとは、叔父・サンシクがどんな思いでギョムとジュンを支えていたかもっと深く知りたかった気もする。ジョンフやマ監督ももっと登場してもよかった。ジョンフにいたっては普段何をしているのかもよくわからない(笑)。
『その年、私たちは』のように16話構成にして他の登場人物の出番を増やしたほうが深く浸ることができた作品に思えた。
また映画好きの私としては、最後にギョムが映画を見ることをやめた結末が地味に悲しかった。確かに映画はフィクションだけど、現実よりも現実を反映している面があると思うよ。
全体としては人間関係と恋を深掘りした良作だったと思う。
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