イカゲーム3考察/最終回ラストの意味,続編はイカゲーム:アメリカ,感想と評価

Netflix『イカゲーム3』

Netflix『イカゲーム3』(イカゲームシーズン3/오징어 게임(시즌 3)/Squid game3)を鑑賞。

血みどろのデスアクションと人間ドラマ、ファイナルシーズンが堂々の完結・最高の締め括りだった!

  • 最終回結末の本当の意味を徹底考察
  • デスゲームと親子の愛
  • 続編『イカゲーム:アメリカ』について
  • 忖度なしの感想と評価

これらの情報をまとめました。

イカゲーム3考察まとめ

最終回の本当の意味:バッドエンドなのか?

最終回の第6ゲーム「天空イカゲーム」ではギフンが自ら飛び降りて死亡し、赤ちゃんが生き残った。ショッキングかつ感動的な結末だ。

さらにフロントマンもゲーム会場を爆破して生き延びている(VIPやピンクガードたちも)。

一見するとギフンが報われないバッドエンドかと思いきや、希望のある終わり方だった。

結論からいうと、ギフンの意志がフロントマンに受け継がれた結末だと考える。

ギフンが赤ちゃんを捨てずに自ら飛び降りた後、フロントマンはうなだれていた。これはフロントマンの負けを意味する。

フロントマンはシーズン2では001番としてゲームに参加するなどギフンに興味を持っていた。

彼の行動原理は複雑で↓

  1. ギフンが闇堕ちすることで、自分がしてきたことが仕方ないと自己肯定したい気持ち
  2. ギフンが勝利することで、人を信じる気持ちを取り戻したい気持ち

この両方が混在していたのだろう。

フロントマンにもVIPにも屈さず、「俺たちは馬じゃない…」と予想を超えた自己犠牲を果たしたギフンは実質的に勝利したといえる

ギフンを見てフロントマンは人を信じる気持ちを取り戻したのではないだろうか。

だからこそ、赤ちゃんをジュノに託し、ギフンの娘・ガヨンにギフンのジャージと賞金を届けた。

ギフンの願い通りイカゲームは終わっていないが、今後フロントマンが何かを変えてくれるのではないだろうか。

デスゲームと親子愛

イカゲーム3の大きなテーマは親と子の関係だった。

まず主人公のギフンは娘・ガヨンの父親でありながら、シーズン1では大切な母親に死なれたバカ息子でもある。
ギフンのキャラクターはヨンシクに重なるものがある。

クムジャは、ジュニと赤ちゃんを犠牲にしようとしたバカ息子・ヨンシクを刺した。結果、ヨンシクはピンクガードに撃たれて死亡。

シーズン3の母の象徴であったクムジャは、ギフンにジュニと赤ちゃんを託して自死を選択した。

ジュニは赤ちゃんを守るために死んだ。

そして、クムジャとジュニから想いを託されたギフンは赤ちゃんを守るために死亡。

フロントマンも妊娠中の妻とお腹の子供を救えなかった過去を持つ。
フロントマンはジュニと赤ちゃんに妻子の姿を重ねていたのだろう。
それもあってギフンにナイフを渡し、他の参加者を殺して優勝するチャンスを与えたのだ。

ミョンギは赤子の父親だが、ギフンとは反対にデスゲームで闇堕ちしてしまった。

ピンクガードのノウルもずっと娘を探していた。ノウルはギョンソクの娘・ナヨンに自分の娘を重ねていた。だからこそ命懸けでギョンソクを救った。

ギョンソクも白血病の娘のためにゲームに参加した。

ちなみに娘・ナヨンの治療費については、ギョンソクは多くの方に支えていただいたと言っているのでクラウドファンディングで治療費を集めたのだろう。ノウルも寄付をしていそうだ。

壁の文字

ホールの壁に書かれていたHODIE MIHI CRAS TIBIはラテン語で「今日は私の番、明日はあなたの番」という意味。

シーズン3の結末を考えると、フロントマンが次のギフン(革命家)になるという意味かもしれない。

続編『イカゲーム:アメリカ』の制作が決定?

シーズン3は、アカデミー賞を何回も受賞している俳優ケイト・ブランシェットがスーツの女性としてめんこ勝負で参加者にビンタしているラストシーンで締め括られた。

イカゲームの韓国版が完結したので、次の舞台はアメリカになるのではないだろうか。タイトルは『イカゲーム:アメリカ』。

仮に『イカゲーム:アメリカ』が制作されてハリウッド俳優が多数参戦するとしても、監督はファン・ドンヒョクが続投したほうが良いと思う。少なくても制作には関わって欲しい。

ファン・ドンヒョクが作り上げた緻密な心理描写や予想外の展開みたいなのうまく機能しないと、『イカゲーム:アメリカ』は『ハンガーゲーム』みたいな既視感バリバリの作品になってしまうと思う。

続編があればイ・ビョンホンもフロントマンを続投するのだろう。ギフンの意志を受け継いだ彼が世界中で開催されるイカゲームで何かを起こしてくれるはずだ(もしくは志半ばで殺される?)。

いろいろ考えながら海外の記事を調べていたら、デヴィッド・フィンチャー監督による『イカゲーム:アメリカ』の撮影が2025年の12月からスタートする情報があった。マジか!!!

映画『セブン』や『ファイトクラブ』を作り上げたフィンチャー監督ならいいかな…と考えてしまう。ただ、ファン・ドンヒョクにも制作には関わって欲しい。

イカゲーム3の感想:こんな神作どうやって作るの?

予想を大きく超える展開の数々に驚かされっぱなしだった。

正直、サスペンスドラマや映画を見まくっている私でもまったく予想できないシーンが多く、それでいて、ギョンソクがジュノに助けられるなど、“こうなって欲しい王道のパターン”も挟まれ、こんなストーリーどうやったら作れるのレベルの神作だったと思う。

ギフンが自ら死を選ぶ展開を誰が予想しただろうか?それ以前に赤ちゃんが産まれ、赤ちゃんを抱えてゲームすることすら予想していなかった。

ただ予想外なだけでなく、説得力も面白さも伴っていた点が本当に神がかっている。

ディティールの伏線回収もすごい。テンポ感・編集もめちゃくちゃ良くて無駄なシーンが一切ない。

親子の絆のテーマや、ギフンがフロントマンや運営側に意志の面で勝利するなど、テーマ性でもシーズン1を超えていたと思う。

それぞれの登場人物もドラマティックな最後を迎えてカタルシスが凄まじい。ギフンの最後は泣けた。

特にギョンソクがノウルの似顔絵を描きながら「どこかでお会いしたことありましたっけ?」のシーンがグッときた。正体を明かさないノウルがハードボイルドでカッコ良すぎる。

私はめちゃくちゃ韓国作品びいきでもないが、『イカゲーム3』の圧倒的な完成度を見るとまだしばらく韓ドラの覇権が続きそうだと思った。

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