ドラマ『不適切にもほどがある!』第2話「一人で抱えちゃダメですか?」いや〜今週も笑いました。(でも正直1話のほうが勢いはあったかな〜。)
エピソード2は子育てする仲里依紗(渚)が直面する働き方改革が主題。
TV局で働く渚が、働き方改革によって新人の世話をしながら自分の仕事もしなければならなくなり、正論モンスターに耐えられなくなる話です。
『不適切にもほどがある!』第2話ネタバレ感想と考察
「働き方くらい自分で決めさせろ」は極論なのか?ネタバレ考察
阿部サダヲ(小川)の「働き方くらい自分で決めさせろ」のセリフに対して、渚の夫は「極論だ!」と応酬していた。
本当に極論なのだろうか?
阿部サダヲは「定時で帰っても、残って仕事しても好きにすればいい!」と主張。
渚の夫の主張は「働き方改革がなければ、同調圧力でみんなが残業する空気になる!」との意見。
論点をずらしているのは後者に思える。
同調圧力が働く前提での回答だからだ。
働き方改革は進めたほうがいいにしても、「定時で帰ってもいいし、残って仕事しても好きにすればいい」の方が自由度が高い。
悪いのは同調圧力であり、同調圧力があるからと残って仕事をする方を制限するのも変な話だ。
もちろん「残業なんかしたくねえ!」という側の意見が取り入れられていくのは大事だが、その過程でもっと長く仕事をしたい人を切り捨てるはの良くないだろう。
なんでも制限する方向へ向かう社会。なぜ制限する方へ行くのかの理由は、同調圧力にあるのかもしれない。
性的同意はどこまで必要か?
阿部サダヲは公然と渚の家に止めてくれと言う。磯村勇斗はそれはセクハラと呼ぶ。
阿部サダヲは「事前にチョメチョメしていいよ!と言う女としかチョメチョメできないのか?」と、2024年の流儀に困惑する。
松本人志氏の文春スキャンダルで賑わう昨今、性的同意はかなりタイムリーな話題だ。
性的同意の問題については答えは今話では提示されていなかったけど、今後どういうセリフでこのテーマが解消されていくかが楽しみだ。
働き方改革もそうだし、性的同意の問題もそうなんだけど、「欧米社会こそが進歩している正解の社会だ!」ということを前提としている。
その結果、西洋的な思想により、古来の日本の曖昧さみたいなものはかき消されていく。
正しい正しくないは別にして、『不適切にもほどがある!』というドラマはその辺りの根本にまで切り込んでいると思う。
とにかく最近の宮藤官九郎作品は笑えるけど色々と考えさせられる。
そして「あんたが今してほしいことが、俺ができることだよ!」という真理を突くような素晴らしいセリフが堪能できる。
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