『地獄の果てまで連れて行く』最終回11話「ハッピーバッドエンド」をNetflixで鑑賞。
ついに最終回!麗奈(渋谷凪咲)、紗智子(佐々木希)、誠(井上祐貴)の運命はいかに!?
最終話のネタバレあらすじ解説と意味深なラストシーンの意味についても徹底考察しています。
『地獄の果てまで連れていく』最終回11話ネタバレあらすじ解説
過去回のストーリー復習










最終回の前半:紗智子の父が殺された真相
麗奈(渋谷凪咲)がいる音楽室にやってきた紗智子(佐々木希)と誠(井上祐貴)。
そこはかつて紗智子が麗奈に刺されて火をつけられた場所だった。
麗奈は「この場所は誠と私が結ばれた場所だ」と言う。高校の卒業式の日に音楽室で麗奈が誠に告白したのだ。
麗奈は「幸和子先輩(紗智子)と一緒に過ごした高校時代も楽しかった」と言いながらバッグの中のハサミを取ろうとする。誠が麗奈の手を止めた。
誠は「麗奈が幸和子(紗智子)の父と同僚の記者を殺した理由は、2人が麗奈が自分の母親(誠の母)を殺した事件を調べていたからだ」と話す。
麗奈は誠に彼の母親を殺したことを知られていないと思い、必死に隠蔽しようとして殺したのだった。
麗奈は誠が真実を知っているとわかって慌てる。
最終回のラスト結末
麗奈はハサミを持って紗智子に襲いかかる。誠が間に入る。ハサミで刺されたのは誠だった。
誠は紗智子に「こころを頼む」と言い、麗奈には「愛している」と言って死亡。麗奈は泣き叫んだ。
紗智子は麗奈を抱きしめ「あなたを完全に許せる日まで生きて罪を償って。そしてママになれることを証明して」と言った。
麗奈は逮捕されて服役する。
その後、復讐を終えた紗智子はこころと暮らすことに。樹利亜とはお互いに連絡先を消して別れた。
数年後、紗智子はこころと誠の墓参りに行く。こころは帰り道で蜘蛛(クモ)を踏み潰そうとした。紗智子は殺してはダメと言い、「なんで殺してはダメか一緒に考えよう」と諭す。こころは笑っていた。
『地獄の果てまで連れて行く』最終回 終わり
『地獄の果てまで連れて行く』最終回ラストの蜘蛛の意味考察
麗奈が誠を刺してしまう結末は順当だったが、最後に娘こころが麗奈と同じようなサイコパスではないかという示唆までしたラストシーンは余韻があってよかった。
こころは蜘蛛(クモ)を踏み潰そうとして、「別に蜘蛛が死んでもいい」と言う。
この蜘蛛は麗奈の独房にいた蜘蛛と同じ種類だ。蜘蛛は一般的に母性の象徴として扱われることから、こころが麗奈のサイコパス性質を受け継いでしまっていることがうかがえる。
ラストシーンの笑顔は今後こころが闇堕ちしてしまうバッドエンドの意味なのかもしれない。
サイコサスペンス的に考えれば、成長したこころが紗智子を殺してしまう最悪の未来予想図も浮かぶ。
そんなこころに対して紗智子は優しく「なんで殺してはだめか考えよう」と寄り添う。
蜘蛛といえば芥川龍之介の「蜘蛛の糸」も想起される。
こころが蜘蛛を殺さなかったことには闇落ちをまぬがれる意味もありそうだ。
こころはママとパパの絵という題材で、ママを2人描いていた。麗奈と紗智子の2人がママだと思っているらしい。その絵からも一定の思いやりを持っているとも考えられる。
麗奈を見放した父・黒川稔と比較して紗智子には忍耐強さがありそう。紗智子に育てられれば、こころはサイコパスにならずに健全な人生を歩めるかもしれない。
ただサイコパスは脳の先天性の欠陥だという研究結果もあるので安心はできない。
ラストシーンでは見る人によって解釈が異なる希望と絶望の両面が描かれていた。サブタイトルの「ハッピーバッドエンド」はその意味ではないだろうか。
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