ついに最終回を迎えた『海に眠るダイヤモンド』。
前編9話「あの夜」と後編10話「記憶は眠る」の内容をラスト結末まであらすじネタバレ解説。
視聴後の忖度なしの感想:良い点と悪い点をまとめました。
鉄平と玲央の関係が反則級…。澤田(サワダージ)の正体もついに明らかに!
最終回のラストシーンや鉄平と玲央の関係の本当の意味を徹底考察。
『海に眠るダイヤモンド』最終回あらすじ
現代:玲央は(神木隆之介)いづみ(宮本信子)から、「1965年に鉄平(神木隆之介)とリナ(池田エライザ)が駆け落ちし、誠(進平とリナの息子)を連れて島から出て行った。その後の消息はわからない」と聞かされる。
玲央、千景、星也は古賀孝明(滝藤賢一)の家で当時の端島で撮られた8mmフィルムを見つける。孝明はデータ化した映像を探してあとで送ると言った。
そして鉄平が残した日記が破かれ、黒塗りにされていた本当の意味が明らかになる。
玲央はいづみを連れて長崎へ向かった。
1965年3月。鉄平や職員たちは新しい炭鉱の整備に嬉々としていた。しかし、端島では鉄平とリナが関係していると噂が流れていた。
ある夜、鉄平は朝子(杉咲花)を呼び出す。しかし朝子が待ち合わせ場所に行っても鉄平は現れなかった…。この日に鉄平は失踪したのだ。
『海に眠るダイヤモンド』最終回・ラスト結末は?
9話ネタバレ「あの夜」:ヤクザに追われる鉄平とリナ
前編「あの夜」
鉄平は誠の通院のためにリナと一緒に長崎へ行くことが多くなり、端島では誠が鉄平の息子では?という噂まで立つ。
鉄平は、進平と栄子の名前で誠の出生届を出していた。
進平が死亡したことは伝えてあるが元妻・栄子の死亡届は出されていなかったため、進平と栄子の息子ということにしてある。リナは栄子になりすますことになった。
鉄平は朝子と「今日の夜に仕事が終わったら会おう」と約束する。
かつて進平が殺した門野鉄(通称・小鉄)の兄が出所し、弟が死んだことを知る。
小鉄は最後に端島で消息を絶ったことから、端島で誰かに殺されたと考えて仲間を連れてやってきて、向かいの部屋から鉄平を観察していた。
鉄平の写真にタバコが押しつけられる。
ある日、リナが部屋に戻ると誠がいない。「誰が殺した?」と書置きがあった。リナから誠の誘拐とその事情を聞いた鉄平とハル。ハルはリナの過去に怒りをぶつける。
鉄平は向かいで監視しているヤクザに、子供と引き換えに小鉄のことを話すと伝えて海のそばに呼び出した。
小鉄の兄は誠を箱に入れており、誠の肩をナイフで刺す。
鉄平は「俺が鉄を殺した!全部俺がやった!」と叫び、隙をついて誠を奪い返して小船に乗り込む。リナも乗っていた。そしてそのまま端島を離れた。
澤田(サワダージ)の正体は!?
2018年。玲央、千景、星也は古賀孝明の家へ行く。
孝明の父・賢将は少し前に亡くなったらしく、遺言に書いてあった通りに鉄平の日記をいづみに届けたという。百合子は20年前に病死したらしかった。
8mmフィルムはそのまま見られないので後でデータで送ると言われる。
玲央は孝明から「日記は11冊ある」と聞かされて驚く。数カ月前に孝明から日記を引き取りに来たのは澤田だった。
いづみに問い詰められた澤田は「自分が荒木進平とリナの息子・誠だ」と語った。本名は澤田誠(澤田はリナの旧姓)。
11冊目のノートを隠した理由は、自分の出自を知られないためや、自分たち親子の罪を知られないためだと告白する。母のリナから鉄平のことをいろいろ聞いていたらしい。
澤田は50過ぎてから失職し、リナの恩人でもある朝子に恩返しがしたくて秘書になったと語った。
リナはスナックを経営していたが、14年前に肝臓を悪くして死亡したという。
10話ネタバレ「記憶は眠る」:鉄平のその後、端島の閉山
端島から逃げた鉄平とリナ。誠の傷は病院で診てもらってなんとか大丈夫だった。
鉄平は小鉄の命を奪ったかたきとしてヤクザに追われる生活を続ける。警察に行っても死体が見つからない事件として取り合ってもらえない。
朝子は虎次郎と結婚して鹿乃子と和馬を産んでいた。
後編「記憶は眠る」↓
端島が閉山することになる。ハルは長崎の故郷に戻り、そこでリナと誠と一緒に暮らしていた。
逃げていた鉄平がやってきて、残していた日記とギヤマン(長崎本土に誠を病院へ何度も連れて行った時に、元端島の炭鉱員だったガラス職人から教わってギヤマンを作った)を持っていった。
1973年。鉄平は賢将(清水尋也)を浦上天主堂に呼び出し、事情を説明する。
賢将は鉄平から止められていることもあって朝子に真実を伝えられなかった。妻の百合子にも朝子への言えない秘密を増やしてほしくなかったので話さなかった。
鉄平は10冊のノートを賢将にたくす。誰かが読んだときに自分がリナと駆け落ちしたことにするため、朝子について書いた部分はやぶったり黒塗りにしたりして渡した。
ついに閉山式。そして朝子や百合子、賢将とその家族がフェリーで島を出る。
玲央と鉄平の関係は?
玲央は鉄平の11冊目の日記に10冊目の破り捨てられた部分が挟まっているのを見つける。朝子への想いがつづられていた。
玲央はいづみを連れて長崎へ行き、浦上天主堂などをめぐった。そして船をチャーターして端島へ上陸する。
案内してくれた船長の祖父が端島の炭鉱夫だったらしく、朝子のことを知っていた。2人は特別に端島の内部を歩いて回る。
いづみは銀座食堂の跡地を見つけて思い出に胸を馳せる。
船長が、10年以上前に当時外勤をやっていた荒木鉄平が端島に来て、ある物を部屋に置いていったと話す。
いづみは鉄平が住んでいた部屋へ行こうとするが、危険だと止められる。
長崎の旅館で、玲央は古賀孝明から送られてきたデータを再生する。
当時の端島や、銀座食堂の映像、鉄平の姿が映っていた。しかし玲央は鉄平が自分と全然似ていないことに気づく(血縁ナシ。まったくの赤の他人)。
いづみは玲央をはじめて見たときに、鉄平だったら声をかけるだろうと思って話かけたと告白する。
ラスト結末:コスモスの花畑とギヤマン
翌日に船長が乗船名簿から当時の鉄平の住所を調べ、玲央といづみはその場所へ向かった。
鉄平が購入して住んでいた家は、現在は長崎市が運営するフリースペースになっていた。
鉄平は市のボランティア職員として老人や子供の話を聞いていたらしい。外勤と似た仕事だ。
鉄平は8年前に死亡したが、子供もいなかったので家は長崎市に寄贈されたようだ。
いづみは庭いっぱいのコスモスの花畑を見る。海の向こうに端島が見える(端島の鉄平の部屋にはギヤマンが飾られている)。
いづみは端島でみんなと会っている想像をする。あの日の私が、鉄平からコスモスを渡され、プロポーズされていたなら。
そして2024年になり、玲央はツアーガイドの仕事を頑張っていた。いづみはインスタを始めた。
最終回 終わり
『海に眠るダイヤモンド』最終回の考察
鉄平と玲央の関係に衝撃!本当の意味は?
鉄平には家族がいない。結局、鉄平と玲央には何の関係もないことがわかった。
いづみは、鉄平なら玲央を助けるだろう…と思って声をかけた。
端島で生きていた男の生き様が、関係のない他人である玲央に伝わったからこそ意義深い…そんなコンセプトだろう。
私たち視聴者が見せられていた鉄平(神木隆之介)は、玲央が日記を読みながら自分に似ていると想像していた玲央視点の鉄平ということになる。
いづみが端島の出来事を語り当時に切り替わるシーンも、実際はその話を聞いていた玲央の脳内が映像化されていた…ということ。
端島パートはいづみの回想ではなく、玲央が鉄平に自分を重ねて思い描いた(メタ構造の)物語となる。
また、鉄平には家族がいなかったことで、ずっと朝子を想っていたこともうかがい知れる。
最終話の伏線回収いろいろ
古賀孝明が持っていた8mmフィルムは、第3話で映画監督・夏八木が撮影したもの。(鉄平が外勤の腕章を引っ張っているシーンから同じものだとわかる)。
賢将が端島の資料を集めるときに手に入れたのだろう。
第1話の冒頭でリナが抱えていた誠の顔が赤かったが、これは血だったことが判明(小鉄の兄に肩を刺された)。
百合子は20年前に病死したらしいが、もしかすると被爆の影響があったのかもしれない。
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