映画『アナザー・シンプル・フェイバー』(シンプル・フェイバー2/Another Simple Favor)をAmazon Prime Videoで鑑賞。
アナ・ケンドリック×ブレイク・ライブリーのサスペンス・コメディ『シンプル・フェイバー』(2018)の続編だ。
『シンプル・フェイバー』の結末的に続きを描くのは難しいだろうなと思っていたが、予想外の設定により続編が作られた(作られてしまった)。
- あらすじ
- ネタバレ・ラスト結末
- 忖度なしの感想・評価:良い点・悪い点ぶっちゃけ
これらの情報をまとめました。
『アナザー・シンプル・フェイバー』(シンプル・フェイバー2)あらすじ
エミリー(ブレイク・ライブリー)が引き起こした保険金目的での偽装死事件から数年後。
ステファニー・スマザース(アナ・ケンドリック)はさまざまな事件を解決する探偵としてVlogで成功していた。ステファニーはエミリーが起こした事件についての本も出版する。
ある日ステファニーがファン向けの読書会を開催していると、なんと刑務所に収監されているはずのエミリーがやってきた。エミリーは「控訴して保釈された」と話す。
エミリーは「イタリア人の実業家ダンテ・ヴェルサーノとカプリ島で結婚することになったから、式で花嫁付添人になってほしい」とステファニーに頼んだ。
婚約者のダンテとは20代の頃にイタリアで恋に落ちたことがあり、最近になってダンテがエミリーが収監されていることを知って恋の炎が再燃。ダンテはエミリーが保釈されるよう色々と手を回したようだ。
ステファニーは、エミリーがカプリ島で自分を殺そうとしているのでは?と考える。しかし本の続編を描きたかったことや好奇心のため、結婚式に参加することにした。。。
そして新たな犠牲者が続出する。。。
『シンプル・フェイバー1』のおさらい
エミリーとステファニーはママ友として仲良くなるがエミリーが失踪→死体で発見される。
ステファニーはエミリーの夫・ショーンと恋仲になり同居をした。
実は、見つかった死体はエミリーの双子の妹・フェイスで、エミリーは保険金目当てに偽装死を実行したのだった(口論の末に妹フェイスを殺した)。
エミリーがステファニーとショーンの前に現れる。ステファニーがVlogでエミリーの犯行告白を配信し、エミリーは逮捕された。
アナザー・シンプル・フェイバー/シンプル・フェイバー2 ネタバレラスト結末
カプリ島にやってきたステファニー。エミリーの婚約者・ダンテはマフィアの跡取り息子だった。
パーティーにはエミリーの元夫でステファニーの元恋人のショーン(ヘンリー ゴールディング)も来ていた(弁護士命令で無理やり来させられた)。エミリーは息子・ニッキーとの再会を喜ぶ。
エミリーの実母・マーガレットと叔母のリンダも来ていた。
夜、部屋に1人でいたショーンは何者かに注射を打たれて顔面から血を吹き出して死亡。現地の警察は事故と判断するが、ステファニーは誰かに殺されたと考えた。
翌日、エミリーとダンテの結婚式が終わる。その夜、ステファニーはダンテが何者かに撃たれるのを目撃。敵対マフィアのマテオがダンテの死を確認した。ステファニーは現場近くにいたせいで容疑者にされ部屋に軟禁される。
ステファニーの部屋にエミリーがやってくる。しかしステファニーは腕のタトゥーを見てその女性がエミリーではないと気づいた。
ステファニーはなんとか脱出し、リンダ(エミリーの叔母)を追って島に来ていたFBIのアイリーンと合流。しかしアイリーンはエミリーの偽物に殺されてしまう。
ステファニーは捕まってダンテの母・ポーシャに尋問され、部下に殺されそうになる。そこへ本物のエミリーがやってきて助けてくれた。
エミリーは「実は自分たちはホープ(エミリーの本名)、フェイス、チャリティの三つ子で、末娘のチャリティは死産だと思われていたが、叔母のリンダがチャリティを引き取って育てていた」と話す。チャリティは詐欺師の叔母・リンダに詐欺の手伝いをさせられて生きてきたらしい。
チャリティはエミリーに愛情と執着心を持っており、エミリーを独占するためにショーンとダンテを殺害したのだ。
チャリティは明らかに精神に異常をきたしていた。チャリティはエミリーを監禁していたが、エミリーはなんとか逃げ出したのだった。
(ちなみにエミリーとダンテは本当に愛し合っていたわけではなく、ダンテは同性のマテオと恋仲でそれをカモフラージュするためにエミリーに結婚を依頼した。)
叔母リンダはチャリティをエミリーの代わりにしてヴェルサーノ家の遺産を手に入れようと画策していた。リンダはマーガレットを殺害し、ニッキー(エミリーの息子)を人質に取った。
崖の上でチャリティとリンダが、ニッキーを連れて待っていた。
エミリーとステファニーはチャリティを言葉巧みに誘導。チャリティはリンダを崖から突き落として殺した。
その後、チャリティはエミリーの頼みを聞き入れ、カプリ島で今回起こったすべての殺人の罪を背負うことにする。チャリティは終身刑を言い渡され刑務所に収監されることに。
ニッキーはステファニーが育てることになった。
エミリーは隠れて暮らすことにする。ポーシャがエミリーを呼び出し簡単なお願い(シンプルフェイバー)をする。
終わり
『アナザー・シンプル・フェイバー』(シンプル・フェイバー2)感想と評価
評価が高かった『シンプル・フェイバー』の続編としては正直、期待外れだった。
前作でエミリーが実は双子だったという設定をやっておいて、今回は三つ子でしたって…安直で面白くないオチにがっかり。
良かったところはステファニーとエミリーの下ネタ舌戦だけ。下ネタのクオリティだけは高い。
サスペンス・ミステリーとしてもツッコミどころ満載。殺したり逃げ出したりみんなやりたい放題。映画の中で誰1人として真剣に事件に向きあっていないように見えた(笑)。
ステファニーがダンテ殺しの容疑者にされる過程も、彼女を疑う要素そんなになくない?と思ってしまった。
また、いくらコメディだからと言っても人の死を軽く扱いすぎ。エミリーのクズな元夫・ショーンが死んでも誰も深くは悲しまず、普通に結婚式あげてるし。。。死人出たら普通は延期するでしょ。
さらに、前作よりも登場人物はかなり多くなったがステファニーとエミリー以外でしっかり掘り下げられるキャラクターがおらず、感情移入できなかった。
刑事のベンやFBIのアイリーンもストーリー上そこまで必要なかったような気がする。
黒幕の叔母・リンダも、これまで詐欺ばかり繰り返してきたシンプルに悪い奴。深みは一切なし。記号的すぎる悪役になえた。
実は生きていたエミリーの妹のチャリティについても精神が崩壊していて合理的に考えることすらできず、ストーリーのパーツとして都合よく使われていたように見えた。エミリーに恋愛感情を持つシスター・ファッ○ーな設定だけは爆笑。
人間として魅力のある人物がほとんどおらず残念だった。
『アナザー・シンプル・フェイバー』(シンプル・フェイバー2)は、同じサスペンスコメディでも『ナイブズ・アウト2: グラスオニオン』のようなクオリティの高い続編とはならなかった。

アナ・ケンドリック出演作↓

ブレイク・ライブリー出演作↓

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