Netflixドラマ『匿名の恋人たち』(とくめいのこいびとたち/Romantics Anonymous)
最終回まで全8話あらすじネタバレ解説、最終話まで視聴した感想と考察をまとめました!
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Netflixドラマ『匿名の恋人たち』最終回まで全話ネタバレあらすじ解説
1話ネタバレ
大手製菓メーカーの御曹司・壮亮(小栗旬)は極端な潔癖症のため人との接触を避け、握手すらできない生活を送っていた。従兄弟の孝(成田凌)が壮亮をなんとかサポートしている。
壮亮は大学の同級生で精神科医のアイリーン(中村ゆり)の治療を受ける。
一方、視線を合わせられない“視線恐怖症”に苦しむ天才ショコラティエ・ハナ(ハン・ヒョジュ)は、有名チョコレート専門店「ル・ソベール」に自ら作ったチョコレートを卸す“匿名のショコラティエ”として生計を立てていた。
ル・ソベールのオーナー・黒岩健二(奥田瑛二)が、かつてコンペティションでみんなの視線に負けて逃げたハナを見て、匿名で雇うことにしたのだ。
ハナが納品するチョコ「ピュア・ケンジ」が加わって、7つのチョコが入ったル・ソベールの人気商品「レインボーパレット」が完成する。
ハナは向かいのジャズバー・Brushの店主・高田寛(赤西仁)が好きだった。ハナは母の死後に日本移住するも目を合わせられる人がおらず寂しい日々を送っており、車に轢かれそうになった時に寛に助けられたのだ。
ハナは寛が剣道をやっていると知って自分も始めた。今はときどき対戦するのだが、剣道は面を取らなくていいので気が楽なのだ。
ハナはバレンタインデーの日に健二に呼ばれて恐る恐るレストランへ。そこに来ていたのはなんと寛だった。健二がハナに気を使ったのだ。しかしハナはスタッフの視線が怖くて逃げてしまう。
その夜、ハナはル・ソベールで健二が倒れているのを発見。健二は急死してしまった。
頼れる人がいなくなったハナは、アイリーンのオンラインカウンセリングを受けるようになる。
オーナー・健二の死亡により、ル・ソベールは双子製菓に買収された。
壮亮はル・ソベールの新社長として経営を担当することになり、いずれはそのレシピを使って双子製菓でも高級チョコレートを展開しようとしていた。
壮亮は匿名のショコラティエ(ハナ)にメールし、対面で契約の話がしたい。対面できなければ契約を打ち切ると伝える。ハナは店に行くが、自分が匿名のショコラティエと名乗ることができずにホールスタッフとして働くことになった。
ハナは壮亮を押し倒してしまう。壮亮はハナに触れてしまったが、潔癖症の症状は出なかった。ハナも壮亮とは視線を合わせることができた。
2話ネタバレ
ハナは壮亮が“よほどの危険人物”だから目を合わせられたのでは?と考える。
ル・ソベールのホールマネージャー・ママが辞職。その結果、ゆずトリュフに必要な「くまゆずジャム」のくま社長(米本学仁)との契約が打ち切られそうになる(ママが懇意にしていた取引先)。
壮亮はハナを連れて、くまゆずジャムを作っている旅館へ。運転は親友の寛にさせた。ハナは喜び、ジャズが好きだと出まかせをいう。
夜になり、壮亮は店のトラブルにより先にタクシーで帰宅。
壮亮とハナはゆずジャムの製造者と会う。彼はママが目の病気で辞めただけだと知り、壮亮に契約を継続してきたいと言った。
壮亮とハナはゆず温泉に入れてもらう。2人は温泉の壁越しに誰にでも秘密があると語り合う。
壮亮は匿名のショコラティエにも言えない秘密があるのだと考え、今まで通りの契約で明日から納品して欲しいとメール。ハナは喜んだ。
帰りに壮亮はハナに握手を求める。ハナには触れても平気だった。ハナの手の温かさを感じて涙を浮かべる壮亮。人の涙を初めて見て心を動かされるハナ。
3話ネタバレ
ジャズバーで酔ったアイリーンは寛の家で目覚める。2人は以前に1度体の関係になったが、アイリーンは同じ男とは2回寝ない主義なので寛を突き放していたのだった。アイリーンは寛の気持ちを拒否して家から出ていく。
ル・ソベールには「レインボーパレットに入っているわさびアンソワが思った以上に辛い」というクレームが以前から多数寄せられていた。
壮亮は匿名のショコラティエに電話をしてわさびアンソワの改良品を提案してもらった。チーフショコラティエの元美は、改良されたわさびアンソワを食べてその完成度に驚き、負けを認める。
ハナはxのスタッフとバー・Brushに飲み会に行く。ステージで勇気を出して上を向いて歩こうを歌った。しかし、私が匿名のショコラティエだと伝えようとしてスタッフたちの目を見てしまいパニックに。壮亮がやってきて「こっちを見ろ」とハナをフォローする。
しかしハナはパニックになって逃げた。
外は雨。壮亮は店から出たハナを追いかけて傘をさしてあげる。ル・ソベールに戻り、お互いの潔癖症、視線恐怖症について話し合った。
壮亮は少年時代に病気の兄が入院していた無菌室に入ってしまい、その結果兄を死なせてしまった。それ以来、自分は汚い存在だと思い込んでいた。だから人に触れられないのだ。
お互いに症状が出ないなら、病状を直すための練習をしようということになり、見つめ合い、ハグをする。
4話ネタバレ
ハナは寛から電話を受け、以前レストランに忘れていったコートを返したいから同じ場所に来てほしいと言われる。
ハナは寛と会えるのが楽しみだったが、視線恐怖の問題があった。そんなとき壮亮から同じレストランで食事しようと言われたので、彼を練習台にする。
ついに寛とレストランで会う日が来るが、ハナは壮亮から「取引先のガブリエルブロッサムに一緒に来てくれ」と言われて無理やり車に乗せられる。
ハナはアイリーンに、代わりにレストランに行って欲しいと頼む。アイリーンはレストランに向かうが、店内にいるのが寛だと気づいて急いで逃げた。
壮亮とハナはガブリエルブロッサムの二代目・宝仙清美と会った。ハナは「先代のレシピより今の方が春が来たような味だ」と話して清美を感動させる。清美には幼い頃にル・ソベールの前オーナー・健二からチョコレートをもらった思い出があった。
壮亮はハナに、相手の目を見れないけど本心を伝える能力があると話す。
ハナは剣道の早朝練習で寛に好きだと告白。寛は慌てて逃げて隠れる。防具を脱いだその顔は壮亮だった。壮亮が寛の名前が書かれた剣道着を着てハナと立ち会っていたのだ。
5話ネタバレ
ル・ソベールに杉山礼子という女性が現れ、30年前の子供の頃に姉が買ってきてくれたオランジェットを入院中の姉に食べさせたいけど、今の物は味が変わっている。元の味を再現してほしいと語る。
壮亮とハナは30年前当時のショコラティエ・三枝律子に会いに行く。ル・ソベールにやってきた律子は、当時と今では砂糖の種類が違うと話す。元美たちが律子の指示通りにオランジェットを作ってみた。しかし、それを食べた礼子はこの味も違うと言う。
壮亮は父(会長)が昔病死した兄によくル・ソベールのオランジェットを買ってあげていたことを思い出していた。
律子は、当時子供向けに豆乳を使ったレシピがあったことを思い出す。元美たちがそれを再現した。その礼子はそのオランジェットを病院にいる姉に食べさせた。
ハナは壮亮に連れられてバー・Brushに行く。そこで寛がアイリーンを抱きしめているのを目撃してしまった。
気を使った壮亮は、ハナのことを「俺が気になっている人」と2人に紹介。アイリーンはハナがオンラインカウンセリングの相手だと気づいて驚く。
6話ネタバレ
アイリーンは「母が恋愛依存症で何度も自殺未遂して出奔した。そのせいで人を愛せなくなった」と寛に話す。
壮亮はハナに「お前が剣道場で告白した相手は俺だった」と伝える。
壮亮はトゥーウィン・コンフィズリー(チョコ)の改良のために、ル・ソベールのスタッフたちを材料元である長野のワイナリーに社員旅行で連れて行った。ソムリエとして寛も同行させる。
ハナはラベンダー畑で寛に、レストランでの約束(1度目は健二の依頼)を2回もすっぽかしたのは自分だと告げる。
寛はカンファレンスで長野に来ていたアイリーンと会い、少し一緒に過ごした後でちいかわのガチャガチャをあげた。アイリーンはやっぱり自分に恋愛は無理だと逃げるように帰ってしまう。
元美たちスタッフはハナと壮亮が恋愛関係にあると思い、2人きりにさせた。
壮亮はハナを湖に連れてくる。ハナは、カメラマンだった父が撮影した写真と同じ風景だと気づいた。壮亮はハナのスマホの待ち受け画面がこの湖の写真だと気づき、連れてきたのだ。
壮亮はハナに好意をほのめかすが、鈍感なハナは壮亮の気持ちに気づかなかった。
その後、壮亮は少し前に辞めたホールマネージャーのママが暮らす家へスタッフたちを連れて行った。
店に戻るとトゥーウィン・コンフィズリーの改良版が完成する。
ハナはバーで酔っ払った寛にキスをされてしまう(未遂)。寛はハナをアイリーンだと勘違いしていたようだ。たまたまやってきた壮亮がそれを見ていた。
その後ハナはシラフに戻った寛に、事故から助けてくれたあなたをずっと見てましたと過去形で告白。
寛は「あなたの目が見ているのは壮亮だ」と告げる。さらに「以前あなたを交通事故から救ったのは俺じゃなくて壮亮だ」と続けた。
7話ネタバレ
会長の俊太郎(佐藤浩市)はル・ソベールを潰してそのレシピ商品をコンビニだけで販売しようと画策しており、孝にその準備を進めさせた。
壮亮は会長がル・ソベールを閉店させようとしていると気づき、ワールドショコラマスターズに出場して優勝できれば阻止できると考える。
壮亮は匿名のショコラティエが作る1番の売れ筋・ピュアケンジで勝負することを決定。しかし、みんなは匿名のショコラティエが誰か知らず、レシピもわからない。
ハナは匿名のショコラティエと知り合いだと嘘をつき、リモートで指示を受けるふりをしてレシピと手順をスタッフたちに伝授する。しかし、孝はハナのノートパソコンがリモート接続されていないと気づき、ハナこそが匿名のショコラティエだと悟る。
匿名のショコラティエだとバレてしまったハナはスタッフみんなの視線に耐えられず店を飛び出した。その後、“何度も正体を明かそうと思ったができなかった”とみんなに謝罪の手紙を書く。
ハナはかつて健二が手に入れた伝説のカカオ・Godsendを手に入れるためコイタ共和国へ。せめてそのカカオを手に入れてスタッフたちに大会で頑張って欲しかった。
しかしハナは現地で犯罪者から金を出せと脅迫される。そこへハナの行方を察知して追いかけてきた壮亮がやってきてハナを助けた。ハナは壮亮を抱きしめる。
伝説のカカオは存在せず、かつて健二は現地の人からちょっと問題のある傷んだカカオを買ってあげていただけだった。
壮亮はハナにサランへと告白。恋人握りをした。2人は日本に帰国する。
最終回8話ネタバレ
会長が病気で倒れる。孝が「臨時株主総会で壮亮と会長の解任を要求する」と発表した。孝はファンドや株主と結託して以前から会社の乗っ取りを計画していたのだ。
壮亮は、今まで世話になった取引先のくま社長、宝仙清美、杉山礼子に株の購入と株主総会への出席を依頼。
ハナはル・ソベールのためにワールドショコラマスターズに出場すると決意。日程は株主総会とかぶっていた。
株主総会の当日。ル・ソベールの前オーナー・健二の妻・文子(原田美枝子)が会場に来ていた。壮亮がチョコレートをあげたカウンセリングの女性・招き猫こそが文子だった。
1%超の株を保持している文子が壮亮支持を表明し、孝の会社乗っ取り計画は失敗した。
ワールドショコラマスターズではハナがピュアケンジを作って優勝。しかしスピーチでみんなからの視線を浴びてパニックになってしまう。株主総会を抜け出してきた壮亮が会場にやってきた。ハナは壮亮を見て冷静さを取り戻して「私はチョコレートに救われた」と感動的なスピーチをした。
大会の後、ハナは壮亮に「好きです」と告白。2人は熱いキスを交わす。
ハナはル・ソベールでショコラティエとして厨房で働くことになった。
1年後。壮亮とハナの結婚式が行われる。1年間旅に出ていたアイリーンは式場で寛に会い、あなたと一緒前に進みたいと告白。寛はOKした。
ハナは入場でみんなの視線を浴びて固まってしまう。壮亮がハナの手を引いて会場を飛び出した。変わり者2人は走りながらサランへーと叫んでキスを交わした。
その後、アイリーンは集団カウンセリングで新しい先生(坂口健太郎)を紹介。カウンセリングの新しい参加者(ソン・ジュンギ)もやってきた。
ドラマ『匿名の恋人たち』終わり
『匿名の恋人たち』最終話まで視聴した感想とラスト考察
期待以上の面白さと感動が味わえた。
触れられない壮亮と、視線を合わせられないハナがお互いを拠り所にしてチョコレート作りの困難に立ち向かっていく展開に胸が熱くなった。映画『ショコラ』(2000)を少女漫画風にした感じだけど、ハン・ヒョジュの演技が良くて飽きなかった。
それにチョコレート作りにたずわさる人々との交流やバックストーリーも感動的。
最近のネトフリ作品でいうとホストドラマと化した『グラスハート』や少し薄っぺらかった『さよならのつづき』と比較しても断然良かった。主人公とヒロインの心理描写やトラウマの克服に真摯にスポットが当たっていて人間ドラマとして深みがある。
『匿名の恋人たち』は韓国のキム・ジヒョンが脚本を担当しているが、日本の脚本家でこういうキャッチーで感動もある話書ける人あまりいないの?と不安になった。
ただ難点として、寛とアイリーンの恋愛模様にはもう少し時間を割いて欲しかった気もする。2人の恋愛がついでに見えた。
あとはル・ソベールのスタッフたちがみんないい奴すぎ。元美とかもっと匿名のショコラティエに対抗心燃やせよ!あっさり負けを認めるなよ!とは思った。ただ全8話なので、スタッフのキャラを深掘りする時間はなかったのだろう。
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