柚留木も家族に?
刑務所にいた柚留木は、愛生とライオン、洸人、美路人のクリスマス写真を見て微笑む。
10話では愛生は柚留木に「ふらっと帰っておいでよ」と言っていた。
柚留木は複数の人間の偽装死に関わった罪を償ったら、愛生の家にやってくるかもしれない。
柚留木もライオンと同じように幼い頃に実父から虐待を受けた過去がある。救われなかったライオンである彼も愛生たちと家族のような関係を築く希望の未来が見えた。
洸人と美央の関係
美央は市役所を辞職した洸人に、東京に毎週遊びに行くと言って貞本につっこまれていた。
2人の恋愛は最終回でスタートしたのかもしれない。
美央も保育士だった頃に園児を守れなかった悲しい過去を背負っている。
そんな過去を乗り越えつつ、東京の街で洸人と一緒に楽しく歩く姿を想像できた。
『ライオンの隠れ家』最終回の感想
感動の名シーン
洸人が貞本の結婚10周年パーティーで美路人に尊敬の気持ちを伝え、お互いに見つめあった瞬間に最高に感動。柳楽優弥さんと坂東龍汰さんだから起こせるミラクルが感じられた。
ライオンが1人で小学校へ向かうシーンも超感動。
家の下で怯えていたライオンが少しの間にこんなにも成長するとは。小さなライオンがランドセルを背負った後ろ姿が大きく見えた。
洸人と美路人とライオンが3人で堤防の絵にウミネコを描き、洸人が美路人に「この絵を見て大学で学び直すことを決めた」と告白するシーンもジーンときた。
最高のフィナーレ
洸人が自分の存在意義について問いかけたからこそ、最終話が最高のものになったと感じた。
- 洸人は、小さい頃から常に美路人のことを優先して物事を決定しなければならなかった。
- 美路人と自分を分けて考えたときに何が残るかわからない。
サラッと言っていたが、わかりやすくいうと「美路人の存在がなかったら、俺って生きている意味ある?」ということで、かなり深い問題で葛藤している。
障害者を抱える家族だけでなく、私たち全員に関わる問題だと感じた。
例えば子育てが大変で自分の時間を持つ余裕がない親御さんたちなども、広い意味では洸人と美路人の関係に近いかもしれない。
お互いに寄りかかって相互依存のように生きていくだけではなく、離れることでさらに絆を確かめ合うことも大事だろう。
「みんなで仲良しして終わり」的なありがちなハッピーエンドではなく、視聴者全員の人生に対して一つの答えを提示して幸せになれる可能性をあげてくれた素晴らしいラストだった。
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