映画『あの人が消えた』を公開初日に鑑賞。序盤でラストの伏線を堂々と提示していた点が面白かった。ガチの異世界転生サスペンスで、果敢にジャンルのミックスに挑戦していた点も興味深い。
『あの人が消えた』あらすじ
クレマチス多摩というマンションで女性が何者かに襲われる…。
配達員の丸子(まるこ|高橋文哉)は先輩で小説家志望の荒川(田中圭)から、小説家になろうのサイトで俺が書いた小説を読んでコメントをくれと言われる。丸子は荒川の小説・転生したらゾンビだったを読んでみるが、全く面白くない。おすすめに出てきたスパイ転生という小説を読んでみると、めちゃくちゃ面白くてハマってしまった。作者は小宮千尋というらしい。
丸子はほぼ毎日・クレマチス多摩のマンションに荷物を配送していた…。「人が消えると噂のマンションだった」201号室の巻坂(中村倫也)はサインの文字は丁寧だが、実はゴミを分別していない。203号室の流川翼はいつも不在でめんどくさい。301号室の長谷部(坂井真紀)は猫を抱いているおしゃべりなおばちゃん。303号室の沼田(袴田吉彦)はいつも時間に追われていて態度が悪い。
丸子は最近から205号室に引っ越してきた小宮千尋が、自分が大好きなネット小説の著者だと知り、大興奮した。しかし302号室の島崎(染谷将太)という男が205号室のドアをガチャガチャ引っ張っているのを目撃。配達のふりをして302号室を覗くと、盗聴器の傍受装置のようなものが置かれていた…。丸子と荒川は、島崎の正体を探り始めるが…。
ネタバレ考察:最後の伏線や元ネタ
まず、終盤で丸子が小宮の話が全部嘘だと気づく展開は、映画好きなら誰もが知っている『ユージュアルサスペクツ』のオマージュである。カップの裏に寺田と書いてあるシーンはケヴィン・スペイシーと捜査官の事情聴取でおなじみだろう。
あとは、住人が殺人を犯していたのは勘違いと見せかけて結局殺していた結末はヒッチコックの『裏窓』っぽいとも思った。
また本作は衝撃的なラスト結末の展開について実は序盤でネタバラシしていた点が面白い。次のページではラスト結末についての伏線について考察していく↓↓
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