
『ちょっとだけエスパー』最終回9話「Sì,amore.」を鑑賞!
文太、四季、兆、市松は一体どんな決断をするのか?そして白い男の正体は!?
- 白い男の正体
- ラストの意味
- 四季の最後の選択の意味
これらを徹底解説!
『ちょっとだけエスパー』最終回9話ネタバレ・ラスト結末の解説
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円寂は、憎しみを捨てきれず、元恋人・結城をレンチン能力で殺そうとするが、文太・桜介・半蔵に止められる。
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兆は、ディシジョンツリーが壊れた原因は市松たちにあると考え、彼らを殺す計画を立てる。
舞台に選んだのはモールで行われるクリスマスマーケット。天井のLEDパネルが落下し、34人が死亡する事故が起きる未来が予定されていた。そこに巻き込んで3人を殺す算段だ。 -
久条が兆の計画に気づく。市松は文太たちに助けを求める。
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文太の提案で、市松たち3人はクリスマスマーケットへ向かい、兆の作戦に引っかかったフリをする。
そして危機を人々に伝え、34人の命を救うことで歴史を変え、未来の兆自身を変えてしまう作戦を実行する。 -
この行動によって、2055年に意識を持って存在していた兆の記憶が書き換えられ、連動しているホログラムの兆も、自分に何が起きているのか分からなくなっていく。
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兆は、2025年に保管されているビッグデータとのズレを利用し、かろうじて自分の記憶を保つ。
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文太は、この時代の文人を会場に呼び出していた。
四季はどうしていいか分からなくなり、文太と文人の両方を殺そうとする。 -
四季は文人を連れ、落下直前のLEDパネルの下へ向かおうとする。死ぬつもりだったが文太に止められる。
文太は四季に「愛してる」と告げる。半蔵たちが四季を助け出す。 -
LEDパネルが落下し、文太、円寂、桜介、半蔵は下敷きになったかのように見えた
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白い男が兆の前に現れる。
彼は2070年の兆自身で、自分が壊してきた過去を修正するために現れた存在だった。 -
未来の自分と向き合った兆は、生きていく意味を悟り、崩れ落ちる。
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四季はナノレセプターを飲み半年分の記憶を失う。病院で現在の文人と会った。
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生きていた文太、円寂、桜介、半蔵が現れ、文人と四季を結びつけるミッションが実行されていたことが明かされる。
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文太たちは本来なら今年で死ぬはずだったが、慣性の法則を破り、生き延びていた。
©︎テレビ朝日
『ちょっとだけエスパー』最終回考察:ラストの意味
白い男=京の正体は未来の兆
まず、白い男(麿赤兒)=京の正体は2070年の兆だった。2070年からも2025年にアクセスできる模様。
京(白い男)の目的は、兆が2025年で改竄した歴史をもとに戻すこと。また白い男は相手を他の場所に飛ばすテレポーテーション能力を持っていると考えられる。
兆はエスパーの能力を持っていないが、白い男(京)は持っている。おそらく、市松がEカプセルの副作用を抑える薬を開発する進路を選んだことで、京は副作用なしにこの能力を使えているのだろう。
また、白い男のテレポーテーション能力は四季を救えなかった後悔から生まれたものかもしれない。
「テレポーテーションがあれば四季が災害に巻き込まれた際にも救えたかも…」という思いがこの能力を発動させたのではないか。
ラストの意味:慣性の法則と四季の選択
京は文太、円寂、桜介、半蔵をLEDパネルの落下から救った。ここで文太たちは世界の慣性の法則を超えて生き延びることができた。
四季はナノレセプターを飲むことを選択する。これは10年後に死ぬかもしれないとしてもそれを受け入れて精一杯生きる決意の現れだったように思える。
10年後に死ぬとしても10年分の思い出は消えないし、文太が言ったように半年間の愛も消えない。
白い男が言った刹那(せつな/一瞬は)永久(とこしえ)につながるというメッセージを体現したのだろう。期間は重要ではないのだ。
ただ、パネルの落下のあとで兆も白い男も消えたので↓
- ナノレセプターのトリガーが発動して四季は2035年に死ななかった(兆は過去に来ない)
- 四季は死ぬ運命は回避できなかったが、文人(兆)は過去の改竄を決意しなかった
- 兆は四季と過ごした10年間が永遠だと悟って改竄を止め、白い男も過去に来ることはなくなった
- 文太たちが生き延びたことで未来が少し変わり、四季は死なずに済んだ
これらのパターンが考えられる。個人的には2と3の解釈が美しいかなと思う。
兆は白い男に「あなたは未来で1人ですか?」と言った。しかし、すぐに「愚問ですね…」と訂正した。
たとえ未来で1人だったとしても、四季と過ごした10年間は永久(とこしえ)。兆はそう悟ったのだろう。美しい結末。
ドラマの主人公は文太だが、コンセプト面での主役は明らかに兆だった。
『ちょっとだけエスパー』最終回の感想レビュー
文太が四季に愛していると言ったシーンや、最後にビット5マイナス1が四季と文人をくっつける結末に感動した。
最終回9話のタイトルは「Sì,amore.」。イタリア語で「はい、愛している!」という意味。NONAMARE(ノナマーレ)「愛してはいけない」を覆すような愛を叫ぶ回だった。
しかしSFパートが慌ただしかった印象を受けた。
私の理解力がないせいなのかもしれないが、現在を変えて未来が一瞬で書き換わる設定や、2055年〜2070年の間に技術的な革新はあったのか?などについて多くの疑問が浮かんでストーリーに少し感情移入しずらかった。
現在を変えて未来が一瞬で書き換わる設定については、現在をどのくらい変えたら2055年の兆の記憶が飛ぶレベルになるのか?などなど細かい部分が気になった。
SF以上に哲学的な問いも多い。きっと何回も見たら理解が深まって味わい深くなるドラマなのだろう。
2025冬ドラマの考察記事↓


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