『しあわせな結婚』(幸せな結婚)最終回第9話を鑑賞!
- 最終回のあらすじネタバレ結末
- ネルラの最後の寝言の意味!
- ネルラの寝相が悪い理由
- 主題歌「Don’t Look Back in Anger」の意味回収
- 最終話の忖度なし感想レビュー!
これらを徹底考察していきます!
『しあわせな結婚』最終回あらすじネタバレ

弁護士・幸太郎(阿部サダヲ)とネルラ(松たか子)が離婚してからひと月。教師を退いたネルラは、かつての専門である絵画修復の現場に戻っていた。幸太郎が旧知の弁護士・内藤つばさ(小雪)に頼み込み、再就職の道をこっそり整えたのだった。
一方、15年前に布勢を殺してしまったレオ(板垣李光人)は、当時11歳だったため法的責任は問われなかったものの、スタイリストの仕事を辞めざるをえず、鈴木家を出て宅配アルバイトを始めることになる。
鈴木家全体も「殺人犯を抱える家族」として世間に晒され、父・寛(段田安則)も激しい中傷にさらされていた。
叔父の考(岡部たかし)は、事件隠蔽に関わった責任を問われ有罪判決を受けるが、執行猶予付きで服役は免れる。
ネルラは考の判決が出た直後に失踪。寛から幸太郎に「ネルラが姿を消した」という一報が入る。幸太郎は彼女の部屋でPCを発見する。PCのパスワードは「1119」だった。11月19日。幸太郎の誕生日だ。
幸太郎は残された下書きメールを発見し、黒川刑事(杉野遥亮)の協力で内容を復元。そこには、ネルラの“最後の秘密”が記されていた。
15年前、ネルラは遊び心で布勢(玉置玲央)の画風を真似て絵を描いた。その作品を布勢が画商・三杉に持ち込むと高額で売れた。それからは、ネルラが布勢の絵を描くようになった。
しばらくするとネルラは修復師の仕事と布勢の絵の制作が両立できなくなり倒れる。布勢はやはり自分で絵を描こうと考え「この絵が完成したら結婚しよう」とネルラに話す。しかし絵を完成させられず、芸術家として表現に迷う事になる。その挫折と嫉妬が、後に偽装誘拐や悲劇の事件を引き起こす遠因となった。
やがて幸太郎は、ネルラがオークション会場で働いていることを突き止める。ネルラは出品予定の布勢の絵をハサミで切り裂こうとしていた。絵のタイトルは“プールサイド”ネルラが布勢名義で制作した絵だ。駆けつけた幸太郎は必死にネルラを止め、「もう一度、結婚しよう」と告げる。
最終的に2人は再び夫婦として歩み出す。月一度の鈴木家の食事会には、考やレオも顔をそろえた。考は「幸太郎の誕生日が近いから」と煮込みハンバーグを作って振るまってくれた。
夜、幸太郎は異常な寝相のネルラの寝顔を眺めながら「不可思議な人だ」と胸の内で語る――。
最終回の内容まとめ
- 離婚後1か月、幸太郎がネルラの絵画修復の再就職を裏で支援。
- 当時11歳だったレオは布勢殺害の責任は問われなかったが、スタイリストを辞めて家を出てアルバイト生活へ。
- 叔父・考は事件隠蔽で有罪判決。ただし執行猶予付きで服役は免れる。
- 考の判決直後、ネルラが失踪。幸太郎がPCを発見。パスワードは「1119」(幸太郎の誕生日)。
- 黒川刑事の協力で下書きメールを復元 → ネルラの“最後の秘密”が明らかに。
- かつて、ネルラは布勢の画風を真似て絵を描いた。それが高値で売れ、しばらく布勢名義で絵を描き続ける。その後、布勢は絵を完成できず挫折。布勢は精神的におかしくなる。
- 失踪後のネルラはオークション会場で布勢名義の絵を切り裂こうとしていた。幸太郎が止め、「もう1度結婚しよう」と伝える。2人は再び夫婦に
『しあわせな結婚』最終回の演出と考察まとめ(ネタバレ)
ネルラの最大の秘密とは?
ネルラの秘密とは、布勢の名義で絵を描き、布勢の人生を台無しにしたこと。
ネルラは修復師の技術を使って布勢のタッチを真似て絵を描いた。それを布勢が画商・三杉に見せると高値で売れてしまう。それから同じ作風を要求されたので、ネルラが描き続ける羽目になったと推測できる。
この結果、布勢は自分本来の絵を描けなくなり、誘拐偽装を起こし、ネルラと心中しようとした。そして布勢がレオに殺され、考によって事件が隠匿されることになる。
ネルラが描いた“布勢の贋作”が評価された。寛に「しばらく贋作を描け…」と言われて布勢が激怒した理由は、布勢が魂を込めた絵画がネルラの“贋作”に負けたからだったのだ。
最終回では布勢の行動原理がサラッとだけどしっかり説明されていた。
ネルラの寝言の意味は?
「quando moriremo saremo insieme」 は、イタリア語で「死ぬとき、私たちは一緒にいるだろう」という意味。
ネルラが幸太郎と最後まで一緒にいたいという気持ちが寝言に現れた。
ネルラの寝相が悪い本当の理由
最終話で離婚して1か月の幸太郎がネルラの寝相を真似ていた。考えてみるとそのネルラの寝相は殺されて階段から落とされた布勢と同じ体勢になっている。
ネルラは布勢の死の事件が忘れられず、毎晩うなされていたと想像できる。そう考えると切ない。
ネルラはメールの最後に何を書こうとしていたのか?
復元されたネルラのメールの最後は「ひとつだけ気になるのは…」と書かれて終わっていた。ネルラが気になったのは、幸太郎がどうしているか?ということだったと思う。本当は思いを告げたかったが、事件の原因を作ってしまった自分を許せなかったのだろう。
ネルラが絵を切り刻むのを止めたシーン
ネルラが切り刻もうとした絵は、布勢の名義でネルラが描いたものだった。私が絵さえ描かなければ、家族がバラバラになることもなかった。ネルラにとってプールサイドの絵は憎しみの対象だった。
しかしネルラが絵を描かなければ、幸太郎と出会うこともなかった。絵を切り裂こうとするネルラを幸太郎が止めたのは、主題歌 Don’t Look Back in Angerの伏線回収にもなっていると感じた。
ネルラは怒りに任せて過去を見つめていた。そんなネルラに対して幸太郎が「怒りに任せて過去を振り返るな(Don’t Look Back in Anger)」と伝えたようなシーンだった。
煮込みハンバーグの演出
幸太郎は食事会で考が作った煮込みハンバーグに「俺のイメージするハンバーグと違う」と不満げだった。
煮込みハンバーグは、結婚生活のメタファーになっていると思った。イメージとは違うけど、食べてみると美味しい。幸太郎にとってネルラと鈴木家との生活は、経験してみて始めて良さがわかるものだったのだろう。
『しあわせな結婚』最終話の感想
ネルラが原因で布勢がダメ男になったところまでは予想してたけど、ネルラが布勢を真似て絵を描いたことがきっかけで布勢が芸術家としてダメになったというのは予想外でなかなか面白かった。
最終話で最大の秘密!と宣伝するのは言い過ぎだとも思ったが、逆にこの程度の秘密でホッとした気持ちもある。
幸太郎がネルラに再びプロポーズをして一緒に暮らすようになるラストはシンプルに泣けた。幸太郎はネルラの寝顔を見て不思議な女性だと思う…という結末。
男性は女性を愛して結婚するが、女性の心のうちは一生わからない。男女の関係についての深い示唆がなされた素晴らしい結末だったと思う。
阿部サダヲと松たか子、そして鈴木家の面々の軽妙な絡みがもう見られないと思うと寂しい。
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