Netflix韓国ドラマ『エマ』(愛馬、愛麻、애마、Aema)を鑑賞!
1980年代に成人映画の制作にあたって大女優と新人女優が争いつつも男性社会に立ち向かう個性的なドラマ!いわば『毒戦』の社会派コメディ版!
この作品が日本でしっかり宣伝されていないのは本当に残念極まりない。
- あらすじ・作品情報
- 相関図
- キャスト・登場人物の画像と解説
- ネタバレなしの感想
これらの情報をまとめました!
Netflix韓国ドラマ『エマ』作品情報・予告
配信サイト:Netflix独占
話数:全6話
英題『Aema』韓国語タイトル『애마』
監督・演出・脚本:イ・ヘヨン(映画『毒戦』)
制作:LAMP|スタジオ・キック
官能映画『愛馬夫人』(Madame Aema 1982年)が誕生するまでの女優や制作スタッフの葛藤を描いた作品。
あらすじ
トップ女優チョン・ヒラン(イ・ハニ)は官能映画『愛馬夫人』の脚本を読み、露出が多いことについて文句を製作側サイドに文句を言った。ヒランは「これまでは脱いできたけどもう脱がない!」と宣言。
映画の趣旨が変わってしまう。映画会社の社長ク・ジュンホ(チン・ソンギュ)はヒランを脇役にして急遽オーディションの開催を決定。
オーディションの結果、クァク・イヌ監督(チョ・ヒョンチョル)が無名だけど胸が大きくて無名の新人女優シン・ジュエ(パン・ヒョリン)を気に入り、彼女が主演に抜擢される。
ヒランはジュエの2人はギスギスした関係のまま撮影に臨む。そしてさまざまなトラブルに見舞われるのだった。
Netflix韓ドラ『エマ』ネタバレ最終回まであらすじ解説はコチラ↓

相関図
キャスト・登場人物
チョン・ヒラン|cast イ・ハニ
スター女優。映画「愛馬夫人」の主演のエマ役に選ばれていたが、露出の問題で製作側と喧嘩して脇役に回ることに。その後は映画の制作を必死に妨害しようとする。
シン・ジュエ|cast パン・ヒョリン
夜はクラブの踊り子をしていた新人女優ながら映画「愛馬夫人」において主演のエマ役に抜擢される。貧しい地域出身で、覚悟を決めて露出が多い映画に挑む!
ク・ジュンホ|cast チン・ソンギュ
新星(シンソン)映画社の社長でプロデューサー。
クァク・イヌ|cast チョ・ヒョンチョル
新人映画監督。『愛馬夫人』が監督デビュー作となる。
ホ・ヒョク|cast ヒョン・ボンシク
俳優で夜はバーも経営している。愛馬夫人への出演が決定する。
キ・ソク|cast ウ・ジヒョン
新星映画社の部長。キャスティングや雑用をこなす。
キャストその他
イ・ジェゴン(記者)|cast パク・ヘジュン(『おつかれさま』)
国家公務員(ジュンホの裏仕事仲間)|cast イ・ソンウク
パク・ヨンベ(ヒランのマネージャー)|cast チョン・ナムス
ポール先生(衣装デザイナー)|cast アン・ギルガン
イ・グナ(ジュエの親友)|cast イ・ジュヨン(『The 8 Show ~極限のマネーショー~』『毒戦 BELIEVERR』)
クォン・ドイル(映画監督)|cast キム・ジョンス
ヤン・ソグォン(記者)|cast イ・ホンネ
喫茶店の店主|cast キム・ヘファ
接待コーディネーター|cast キム・ソニョン
韓国大統領|cast キム・ジュンベ
キル・シネ(衣装室の経営者)|cast パク・ソンヨン
ミスター・リー(キル・シネ衣装室のスタッフ)|cast チュ・グァンヒョン
ファン・ミナ(女優志望でジュンホの愛人)|cast イ・ソイ
ジュンホのテニス仲間で投資家|cast キム・ミファ
ユンホ役の俳優|cast ファン・ソンビン
ポールの部下|cast ハン・サンジョ
感想レビュー(ネタバレなし)評価:4.0!
韓国の映画界の闇(男性優位や枕営業)をシニカルかつ痛烈に描いた個性的な作品。
閉塞感のある1980年代初頭、女性が自分たちの権利を求めて立ち向かう姿をシュールに描く。
制作の裏側の笑いの中で、女優たちの悲哀が交錯する。そこが切なくて素晴らしい。
大女優と新人がお互いに嫉妬していがみ合うのも見どころ。名作映画『イヴの総て』をコミカルにした感じだろうか。そこから女優同士が助け合う、女のハードボイルド的な物語に昇華する。
ちなみに露出・エ○さはそこまで。下着程度。
評価は5点中4.0点。コンセプトの捉え方や笑いのツボによって評価が大きく変わりそうな作品。
韓国の映画業界の内部事情に興味がある人にはドンピシャ。韓国映画界の発展の礎(犠牲)になった人たちがつむぐ時代の哀愁をたっぷり味わうことができる。演技や創作に対する苦悩、男性が支配する業界ルールへの叛逆についてのドラマ。
笑いに関しては、韓国のバラエティ番組まで好きとか、韓国独特のシュールな展開が好きな人はハマるかもしれない。
反対に、韓国独特の笑いや映画史、時代背景に興味がない人にとってはキツい作品。
本作の笑いは私にとってはクセが強すぎると感じた。
同じくNetflixの韓国ドラマ『タッカンジョン』に似たキツさがある。

いっぽうで、ジュエが性接待現場に自分なりの覚悟を持って臨むところや、そんな局面をかいくぐってきたであろうベテランのヒランとの対比が切なくて美しい。
イ・ヘヨン監督作品では映画『毒戦』が大好きだが、本作もコンセプトや哀愁が素晴らしいと思った。『毒戦』のようなドスの効いたシーンも要所要所で差し込まれている。
こういう個性的で意義深い作品が日本では宣伝されていない(日本語版予告なし)。この事実が悲しい。
クセの強い笑いと女優の屈辱や哀愁、男性優位社会の問題点を堪能したい人にオススメ!
Netflix韓国ドラマ『エマ』最終回までネタバレあらすじ解説はコチラ↓

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