『あなたを奪ったその日から』第8話を鑑賞。
紘海(北川景子)と旭(大森南朋)の罪の打ち明け合いが感動した。
お互いに被害者でもあり加害者でもある2人。共感と罪の意識が交錯して見応えがあった。
- 復讐を終えて罪の意識に苛まれる紘海
- エビアレルギー事件の犯人が確定
- 汽車ポッポと電車のキーホルダーの演出
- 第8話のぶっちゃけ感想
これらを解説していきます。


『あなたを奪ったその日から』8話の演出と考察まとめ(ネタバレ)
復讐を終えて罪の重さに押し潰される紘海
8話で旭(大森南朋)は残業をしている紘海(北川景子)を手伝い、仕事終わりにオフィスで2人でビールを飲む。
旭は10年10カ月ぶりにビールを解禁。10年10カ月前にYukiデリでエビエレルギー事件を起こして少女・灯ちゃんの命を奪った後悔を話し、自分の責任だと言った。さらに旭は萌子を誘拐されて、灯ちゃんの命を奪った罪の重さに本当の意味で気づいたと続けた。
旭は「灯」の名前を覚えていた。片時も忘れたことはないのだろう。
このとき紘海は、旭に対して娘を失う復讐が成功していたことに気づいた。それと同時に旭から娘の命を奪った罪の重さに押し潰されそうになったのだと思う。
復讐を終えたが、自分も誰かの娘を奪う側に回っていたことに気づき、葛藤しているようだった。
復讐へ向かっていたエネルギーがなくなり、今度は自分の罪に向き合わなければならなくなった。
だからこそ「私はあなたの(娘を誘拐した)」と言いかけてふと我にかえったのだろう。
童謡「汽車ポッポ」、電車のキーホールダー
紘海は旭のアラーム音の「汽車ポッポ」を聴いて涙ぐむ。灯が好きだった歌。そして萌子も好きだった歌だった。
紘海は「汽車ポッポ」を聴いて、旭が娘を思う良き父親だと確信した。歌を使った演出が巧い。
美海(萌子)が鉄オタになった深層心理には、旭との思い出の曲「汽車ポッポ」があるのかもしれない。
電車のキーホルダーは、美海が幼い頃にガシャポンで2つ取って1つは自分用、もう1つは紘海にあげたもの。
紘海が娘を失った旭がどんな生活をしているか監視しに来た。そのとき望月は電車のキーホルダーをつけた女性を目撃している。
その後、スイッチバックにいる紘海がそのキーホルダーをつけていると知り、旭の家を監視していたのは紘海だと気づく。第9話では望月が美海(萌子)の存在に気づきそうだ。
梨々子がエビ混入の犯人で確定
©︎カンテレ
玖村は会長の別荘に紘海がきていたことを知り、さらに保育士から紘海が10年前にYukiデリ事件で娘を失ったと聞いた。
梨々子は職場であるメールをもらった後に薬を大量に飲んでオーバードーズで自殺未遂を起こした(玖村から紘海の件を知らされたと考えられる)。
なんとなくわかってはいたが、やはり10年前のエビアレルギー事件の犯人は梨々子なのだろう。
梨々子は厨房を手伝っていて、エビ混入のミスを犯してしまったと考えられる。
紘海が灯の母で復讐しに来たと知り、罪の意識に苛まれたのだろう。
砂羽の回想で父である鷲尾勇(当時の調理責任者)が病死の間際に砂羽に「俺たちがあの子を殺した…」と言ったが、俺たちとは自分と梨々子のことだと考えられる。
『あなたを奪ったその日から』8話の感想
ついに旭が、紘海がアレルギー事件で死亡した灯の母親だと知る(玖村から聞いた)。
旭と紘海はお互いに娘を失った親同士、共感し合っている感じがあり、旭は美海が萌子だと知らずに紘海と結婚するのか?と予想していた。
ちょっと別パターンとして、紘海が萌子を誘拐していたと気づいて、それでもなお受け止める!みたいな展開もあるかもしれない。
ツッコミどころとして、旭は被害者遺族に対して申し訳ないと思っているにもかかわらず、紘海の顔は全く覚えていないことに若干の違和感を感じた。
10年前に料理教室で1度会った紘海のことを覚えているほど記憶力は良い。本当なら料理教室の時点で紘海が灯の母だと気づくはずだ。
そもそも旭は被害者遺族の写真は見てないということか。

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