『グラディエーター2 英雄を呼ぶ声』ネタバレ感想「これが神作の続編?」考察,良い点ダメな点をレビュー

映画『グラディエーター2 英雄を呼ぶ声』

グラディエーター2 英雄を呼ぶ声』

2024年11月15日公開の映画『グラディエーター2 英雄を呼ぶ声』(グラディエーターII /Gladiator II)を鑑賞。

全体的に面白くなくはないけども、前作を超えるか?みたいな感じでハードルをあげて見ない方が良い気も…って感じの作品。

良い点と悪い点を完全に忖度なしでぶっちゃけます。前作グラディエーター1とテーマやメッセージの違いを徹底比較&考察

映画『グラディエーター2 英雄を呼ぶ声』あらすじ

アフリカ大陸のヌミディアで妻のアリサットと暮らしていたハンノ(ルシアス・ヴェルス/演 ポール・メスカル)は、マルクスアカシウス将軍(演 ペドロ・パスカル)率いるローマ軍に侵攻される。ハンノは妻のアリサットや仲間たちと必死に戦うがアリサットはアカシウスの指示で弓で射られて死亡。ハンノも捕まってしまう。

捕虜としてローマに連れてこられたハンノは、面白い戦士だということで奴隷商人のマクリヌス(演 デンゼル・ワシントン)に買われる。ハンノは愚帝と言われた双子の皇帝、ゲタとカラカラの前で剣闘士として戦わされる。ハンノは妻を殺したアカシウス将軍への復讐の炎を燃やしていた

いっぽう、ルッシラ(アカシウス将軍の妻|演 コニー・ニールセン)はハンノが自分の息子・ルシアス・ヴェルスではないかと考えていた。ルッシラはマキシマス(ラッセル・クロウ)が死亡したあとでルシアスが暗殺される危険があったために彼を辺境の地へ送ったのだった。

ハンノ=ルシアスはアカシウス将軍へ復讐を誓って戦い続ける。しかしマクリヌスの計画に翻弄される事になる。双子の皇帝の圧政によりローマ市民たちの怒りも頂点に達していた…。

ラスト結末までの解説はコチラ

『グラディエーター2 英雄を呼ぶ声』ネタバレ感想:前作ほどのカタルシスはない…

面白くなくはないが予想通りの展開。そして2時間半と長い…間延びもあった。グラディエーター1は神作だが、本作は佳作止まりかなという印象。楽しめた部分もあったけど、期待値を上げすぎたかもしれない。

本作はリドリー・スコット監督の近年の作品『ハウス・オブ・グッチ』や『ナポレオン』に近い弱点を孕んでいると感じた。登場人物と若干距離感を持って淡々と描くことで作品に硬さや重厚さが付与されているけどイマイチ乗れない…そんな感じ。

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壮大なスペクタクルではあったが、前作のように「マキシマス(ラッセル・クロウ)と俺の魂が一体化してなんとも言えない喪失感と高揚感!!」みたいなカタルシスはなかった

アクションは良かったけど、アクションだけで言えばホアキン・フェニックス主演の『ナポレオン』の方が完成度が高い気もする。

皇帝に関しても、前作のホアキン皇帝のほうが今作の双子皇帝よりも何倍も良かった。

また主人公のハンノ(ルシアス)とマクリヌス(演 デンゼル・ワシントン)の関係が対になっているのだが、ラスト結末も予想通りといえばそう。復讐の連鎖・負の連鎖を止める現代的なメッセージがあったが、インパクトはそこまでない。

1では復讐の果て…みたいなテーマだったが、2では和解のメッセージも盛り込まれていてやや無難に見えた。

グラディエーター2は海外での批評家評価は悪くないけど、グラディエーターの続編にコレを求めていたの?コレでいいの?っていう思いは正直ある。普通の歴史アクション映画になってしまったイメージ。

次のページでは、ギリシア悲劇オイディプス王(エディプス王)』に沿ったストーリーが伝えたかったこと、エディプスコンプレックスからの脱却、ルシアスとマクリヌスの関係性について徹底考察&解説をしていく↓↓

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